多くの旅行サイトの口コミで高評価でしたので、それなりの期待をして訪れました。 旅館の外観、玄関、ロビーの雰囲気までは期待どおりでしたが、お部屋を案内されて以降、以下の感想となります。 露天風呂付き客室が空いておらず一般客室を利用しましたが…立て付け等かなり古びており、不便はないものの、快適に気分良く過ごすには至らず。畳は比較的新しい感じですがおそらく素材はポリプロピレンかと。全館畳敷きを謳っているものの、お部屋に関しては情緒ゼロです。 大浴場の脱衣所も畳敷きでしたが、毛羽だった畳が足裏をざらざらと撫で、正直気持ち悪かったです。衛生面でも気になりましたし。 また、お部屋の備品の空気清浄機はいつの年代の物か...骨董品かと思うような代物が大きな音を立てて動いていましたが、排気口は埃だらけで逆に空気が汚染されそうに感じ途中で止めました。 それに、壁が薄いのか建物そのものの造りの問題か、朝も晩もドンドンと大きな物音がひっきりなしに聞こえておりました。 お部屋からの眺望は一応オーシャンビューなものの、窓から一番よく見えるのは宿の裏庭的場所に干されたそれはそれは沢山の白いタオル。 内装、備品等も含めての感想ですが、たぶん宿で一番“粗末な”お部屋とお見受けします。 そして、ビジネスホテル以下の部屋のアメニティ、備品には問題ありな気も。 酷く安そうな歯ブラシセットがあるのみ。 ドライヤーは大浴場にしかないので要注意です。 洗面台に一つだけ置かれたコップは安いプラスチック製で、マジックで書かれた部屋番号が消えかけて、いかにも使い古されており、またはたして消毒されたのかどうかもわからない状態で伏されていて、滞在中は一度も利用しませんでした。 トイレのサニタリーボックスは蓋のつまみが取れてしまっていて、平たい蓋に自分の爪を差し込んで開ける以外手立てがなかったのも残念です。 自分は旅行に非現実的な贅沢さや解放感を求めることが多いのですが、こちらのホテルにあるのは、綺麗なものばかりではないという人間の営みの現実。正直、自分の普段の生活の方が贅沢で快適です。 ただし、元々こちらのお宿に非現実的な贅沢さを求めて訪れたわけではないので(新鮮な海鮮料理がいただければというのが一番の目的)、ある意味仕方ないと諦めました。 ただ、何もかもが残念だったわけではなく、お料理に関してだけは、ぎりぎり満足いくものでした。 お夕食はほぼ海鮮尽くし。お刺身の切り身は贅沢に厚めで、海老の鮮度も良く甘く、サザエの身も大きく美味でしたし、朝食のアジの開きも肉厚で塩加減、焼き加減もほど良く満足でした。 温泉は自家源泉をお持ちなので、源泉かけ流しの贅沢を味わえたのが何よりでしょうか。 接客に関しては、年配の方が多いせいか手馴れて気さくな方が多いように感じましたが、不快に感じることは一切なく、可もなく不可もなくといったところです。 総じて、多くの口コミサイトで高評価でしたが自分はそこまでの満足は得られず。 ただし全体的には料金相当のサービスなのかと思うことにしています。
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